治療方法について
陰陽と五行(木・火・土・金・水)の考えを取り入れた鍼灸治療です
東洋医学では、体中に「気」が巡っていると考えます。その気の流れる道を経絡(けいらく)と呼び、病はこの経絡を流れる気の乱れ・滞りから生ずると考えられています。また、自然界の全てを陰と陽に分ける陰陽論や、万物は全て、木・火・土・金・水の5つによって構成されるという五行論により、陰陽・五行のそれぞれの要素、相互のバランスを調整することが病を治すと考えます。
当施設ではこれらの考えのもと、日本伝統鍼灸の知識と技術をもって、身体の陰陽のバランスを調節する様に施術をします。それにより、本来、人が持っている「自然治癒力」を向上させ、自らの力で病を治癒へと導く手助けをするのです。
鍼(はり)治療とは
鍼といっても種類は様々ですが、現在私達が一般に使用する鍼は毫鍼(ごうしん)と言われるものです。 主に経穴(ツボ)にあたる部位に治療を施し、症状の改善に効果を促します。鍼治療は「痛い、恐い」というイメージがあるかもしれませんが、治療に用いる鍼は一般的には毛髪ほどの太さのものを使用し、熟練の技により、施術するため、ほとんど痛みはありません。また当施設では主にディスポーザブル(使い捨て)の鍼を使用し、器具・手指の消毒など衛生面にも十分な配慮をしています。
管鍼法(かんしんぽう)
鍼の長さよりもやや短い管に鍼を入れ、皮膚にあて、鍼の頭を指腹でトントンと叩いて刺鍼する方法です。痛みが少ない日本独自の刺鍼法です。
円鍼(えんしん)
女性やお子様・体質過敏の方など鍼の刺激が苦手な方に「擦る(こする)」ように刺激して使用します。刺さない鍼なので痛みはありません。
灸(きゅう)治療とは
お灸はヨモギを乾燥させ、葉をつきつぶして得られた繊維状の毛をモグサといいます。これを小さくひねり、穴(ツボ)の上などで燃やすのがお灸です。
お灸には直接皮膚にもぐさをすえるものや、びわの葉や生姜などの上にもぐさを置く関節灸など様々な方法があります。「熱い」というイメージが強いお灸ですが、直接灸ではお米よりも小さくひねり、瞬間的な熱感を感じさせて、
治療します。また、間接灸は、心地良い温熱刺激が得られます。
東洋医学では冷えを病の原因と考えており、お灸治療は現代の生活で冷えに偏りがちな身体をを温め、様々な症状の緩和に効果をもたらします。
灸頭鍼(きゅうとうしん)
鍼の機械的刺激と灸の温熱刺激とを合わせた治療法です。冷えが強く、痛みがある方に最適です。
塩灸(しおきゅう)
皮膚の上に和紙などを敷いて、その上に塩をもって、もぐさを燃やす灸法です。。塩の成分と灸の温熱刺激で、主に腹部の冷えに効果的です。
びわの葉灸(びわのはきゅう)
「びわの葉」が持つ効能と、灸の温熱刺激を合わせた治療方法です。様々な疾患に用いられます。
あんま マッサージ 指圧治療とは
あん摩もマッサージも指圧も全て手指を使い治療をするという点でなんら違いはありません。
あん摩は中国に起こり、その後日本に渡来してきたもので、東洋医学の考えに基づき経絡やツボを用いて施術します。
マッサージはヨーロッパに起こり、明治になって日本に伝えられたもので、血液やリンパなどの循環系に沿って施術するものです。指圧は古法あん摩や柔道の活法を合わせた一点圧を主とした施術で、大正初期に体系化されました。
あん摩や指圧は体の中心から末梢に向かって遠心性の刺激を与えるのに対し、マッサージは体の末梢から中心に向かって求心性の刺激を加えるのが原則です。
当施設ではそれらを組み合わせて、患者個々に適した刺激量を選択し、治療を行います。
マッサージ
血行を良くし疲労を取り去り、筋肉の機能を高め神経の興奮を鎮める効果があります。